2007.9.10 福島県、磐梯山登山

プントを乗り出し、当時流行っていたホームページ作成の黎明期に知り合った友、ダミアンさん。プントのサイトをお互い運営しているが、実は野生の動物や草花の観察、登山、廃墟探索など、趣味もある意味ディープで、私設探検隊「ダミアン探検隊」の隊長でもある。何を隠そうこの私も特別隊員として名を連ねている。今回は隊長のお膝元、猪苗代湖から雄姿を望む福島の山の象徴「磐梯山」に登る計画を立てた。…というよりもせがんだことにより念願の山行が実現された。

1人だけの装備、そして出発。

1人だけの装備ということでこの無駄に広いステップワゴンをシングルベットヴァージョンにしました。画像は前にも書いたことがありますがこれがサウスフィールド製のゴザ付マット。暑い時にはゴザ側、寒い時には裏のウレタン側と使い分けることができます。とても重宝で既に生産終了というのが惜しい。

あまりにも広いので適当にいらないものまで…。本当はそれくらい余裕があると便利は便利なんですよね。

PM7:45出発、国道4号線、東北道PA・SA探索

今回も夜行で車中泊、そして登山ということで仕事を終えたこの時間に出発。夕食も済ませ、シャワーも浴びたのでなかなか早い時間ではないでしょうか。

栗橋から4号線に向かい、東北道矢板インターで初めてETCを使うことに。国道4号線はまるで高速道路のようでわざわざ有料道路を使うこともないし、国道4号線と最接近するインター、矢板から目的地の郡山南まではちょうど100km圏内ということで通勤割引(50%OFF)が期待できます。これは良いコースだと思った。

初めてのETCはさすがに緊張しまくり。なにせ自分で付けたのでうまく作動するか心配でした。がそれも杞憂で、見事突破!とても良い気分ですよ。

さて運転していても一向に眠くならないので今晩車中泊をするPA・SAを片っ端から探索してみることに。

まずは黒磯PA。24時間営業のコンビニがあり、駐車場はものすごく狭く、コンビニが明るすぎてここに泊まる人はいないでしょう。

【オーバー画像:以下O】は那須塩原SA。ここはメジャーですよね。誰もが立ち寄るSAということで騒がしくて落ち着きません。

【ダウン画像:以下D】は阿武隈SA。微妙に広めなPAですがトラックが巾を利かせています。乗用車の止める場所は意外に少ない。トラック向き

【クリック画像:以下C】は鏡石PA。ここも黒磯と同じで狭く、コンビニが明るすぎる。

PA・SAでそれぞれに特色があって面白いです。そして今回泊まったところは…。

安積PAで車中泊、AM5:00起床、そして朝食。

目的地の2km手前、安積と書いて「あさか」と呼びます。ここは小型車用のスペースがとても広く、マイナーなのか分かりませんが嘘のように静かでした。下調べでここの評判が良かったですが納得です。

着いたのが大体12時ちょっと前、下の道で買ってきたビールを一気に飲んですぐに寝てしまいました。睡眠時間約5時間。まあまあ眠れたほうです。

【O】朝食はパスタ。しかもスプーンで食べやすいマカロニ系にしてみました。

【D】メスティンでパスタをゆでながらソースも温めます。塩を入れ忘れないように。

【C】それをぶっ掛けて出来上がり。このソースはあまり旨くありませんでした。ちょっとすっぱすぎ。少し時間を置いたらそれが飛びましたがそうは待っていられません。

AM6:10、ゲートを抜け郡山に到着。

ちょうど通勤割引が始まる午前6時を少し過ぎたところでゲートを抜けました。今回も少し緊張気味。これで半額ですからETCをつけないなんて本当にもったいないと思います。

【O】そこから約10分、あっという間に隊長宅に着きました。向こうに今回登頂する磐梯山が見えるはずです…。

【D】隊長に会うと早速持ってきたお土産を進呈。ワールドタイムのついたオートマチックの腕時計。気に入ってもらえただろうか?

【C】これからの行動は我等がイタ車の中のイタ車、ダミアン号、隊長運転で進んで行きます。 

AM6:50、ゴールドライン八方台へ出発

出発してすぐ猪苗代湖が見えてきました。天気はこの時点でそんなに悪くないんじゃないのといった感じ。湖を半周する形でゴールドラインに入ります。途中道をかわいいリスが横切ったりして自然いっぱいのすばらしいところです。

【O】早速八方台の登山口駐車場につき、準備を始めます。天気は良くないですが登山者は多いです。

【D】その別の登山者たちが準備運動でラジオ体操をしているので今回も自主参加。なかなかの一体感です。

【C】道を渡ったところが登山口です。登山ポストがあったりとなかなか本格的です。

AM8:25、登山開始

この磐梯山、さすがメジャーだけあって誰でも登れるように非常に整備されています。こんなに歩きやすい山は初めてかも!? これで晴れてくれたらな〜というのが本音ですね。

【O】登山口から1km進んだところに中の湯温泉の廃墟があります。硫黄の香りがぷんぷんでたくさんの泡を出しています。泡の出口は熱いのか?と恐る恐る触ってみると見た目と違ってものすごく冷たい。ここって本当に温泉が出たのだろうか?(ネットで調べてみると一つだけ温かい湯が出ていて足湯ができるそうです。ちょっともったいなかった…)

【D】いつ頃から廃墟になったか分かりませんが場所的にはとても賑わうところではなかったでしょうか?今は見るも無残に荒れています

【C】廃墟をバックに隊長は野生生物に夢中です。絵になってますよ。

平日なのに、天候不良なのに、賑わう磐梯山

私たちが廃墟探索をしている間に一度抜かした地元郡山の登山会の皆様にまた抜かれてしまいました。ゆっくりペースで歩いているとどうぞどうぞと道をあけてくれます。「若い人は違うね〜」とか「私が走るよりも早いよ」という掛け声?が飛びます。いやいやそんなに若くないんですよ(汗)一定のペースで歩いているものを場を見計らって上げると結構な体力消耗につながります。

【O】隊長も団体を引き離すべく良いペースで駆け上ります。

【D】最初の目的地、弘法清水に着きました。弘法とつくからには空海上人がこの水を出した(発見した?)というどこにでもある言い伝えがあるのでしょうか?

【C】その清水は冷たく熱く火照った体を冷ましてくれます。美味しい水がわんさかと出てきます。どんだけ飲んだことでしょうか。

磐梯山山頂は雲の中

弘法清水での四合目という文字を気にしながら山頂に向かいます。そこが四合目だとすればまだまだ相当ありますよw。まだ頂上は雲に囲まれてその姿を見せてくれません。整備された山道がやや急になり高度を稼いで行きます。隊長も私ももうしゃべらずにお互いのペースで登って行きます。

【O】ということであっけなく頂上に辿り着きました。天気は持ちこたえています。ちょうど良く雲海が見えます。

【D】雲の切れ間も出てきて下界も見えてきました。何とかこのまま晴れてほしかったのですがチャンスはこれだけ。このあと死んだように石の上で休んでいると大粒の雨が降ってきました。持ってきたパンやプルーンを食べ早々に下山です。

【C】弘法清水に戻り、ここにしか売っていないという宣伝につられ、バッチを買いました。自分の登っていない山のバッチはさすがに要らないでしょうけど…。今度連れてくればいいことですが。

PM12:40、強清水(こわしみず)で昼食。

霧に中を下山し、早速第二のお目当ての美味しいそばを食べに行きます。強清水(こわしみず)というお蕎麦屋さんでかなり有名らしいです。ちなみに車でこの付近を走っていると周りのほとんどがなんとそば畑でかわいい花を咲かせています。まさにそばどころのお店なんです。

【O】まずはそば茶でお出迎えです。香ばしくて美味しいですね。

【D】私が頼んだ田舎そば半丼つき。隊長は田舎そばのざる。十割そばになります。他に歯ごたえの良い昔そばというのもあります。田舎そばは香り重視でどちらも50食限定でプラス210円となります。さすが本物。おいしゅうございます。

半丼に入っているのは名物のニシンとするめの天ぷらです。なんと山深い土地柄、海産物は乾物しかなく、身欠きニシンやするめを名前の由来である強清水で戻して天ぷらに揚げたということです。歴史があるみたいですよ。この天ぷらが今まで食べたことがないくらい旨かったです。まさに絶品。お客は皆さん、これの天ぷらを単品で頼んでいました。

【C】ニシンやするめの他になんと饅頭の天ぷらがあります。薄皮の饅頭を天ぷらにしただけですがこれも絶品です。10個入りをお土産に買いました。隊長が揚げ立てが美味しいということで早速1個を。人気があるのが分かります。

PM1:50、地ビールをお土産に

野口英世の生家の相向いに猪苗代地ビール館があります。ここでお土産をまた購入。他にガラス館やら、〜館というのがあり、一大観光地になっています。それでこの地ビール館では食べませんでしたが地ビールソフトクリームというのも売っています。苦いのかな?

【O】4種類のビールがお土産で売っています。すべて購入させていただきました。帰ってからが楽しみです。

【C】野口英世の生家は丈夫な鉄骨の屋根で守られています。これで良いんですよね(汗

PM2:30、横向温泉ロッジの廃墟

結構な雨の中、隊長おススメの廃墟があるということで向いました。廃墟ランク第3位に輝くという横向温泉ロッジはかなり威圧感のある建物です。ガラスのない暗い窓が未曾有の恐怖を演出してます。なんだか隊長は慣れたように先に進んでいきますね。これも見事な絵になっています。今回のベストショット

【O】入り口ロビー付近。ひどく荒らされています。わざわざスプレーで書かなくても、とは思いますがこういうのがあると恐ろしさも半減します。しかし油断していると何か小さい子どもの声が雨音に混じって聞こえてくる気がします。隊長に報告するとぜんぜん分からないと…。気のせいかな…!?

【D】稲川ランドは別として一直線に伸びた廊下というのは恐怖を誘います。脇に部屋がいくつもあるのですが覗くと何かがいそうで心臓に悪いです。こんなのが4階すべてにあります。

【C】4階は火事が起こった場所です。ちなみにいたずらで、だそうです。しかし、おかしい絵ですね。こんなのがたくさんあるんです。中には妙にリアルなのがあってふと見てしまうと怖い思いをします。

いくつか写真を撮ってきましたが恐ろしさの半分も伝えられないかもしれないです。

恐怖に逃げ帰る…?

陰鬱な雨とあまりの恐ろしさにプントを飛ばして逃げ帰りました(イメージ)

【O】ふとプントのシフトを見るとなんだか変?左手のはずが右手になっている!? ぎゃ〜〜

…というのは冗談で隊長は峠道をブレーキのみで走っているので私が右手でお手伝い。良いタイミングでLモードに入れていきます。

もう隊長宅に戻っている画像ですが、この頃になると話題が「原チャリをイタ車風にオサレに乗りこなすにはどうすればいいか?」をDAX所有の私が力説する。混雑する通勤で原チャリを使い、それを素敵に乗りこなせばまた新しい世界も見えてくる?と思うのですが…。

【C】これまた隊長おススメのの販売所でお土産購入。1000円のものを試食しましたが甘かったので迷わずこれを購入しました。

帰り道、新菊島温泉にて疲れを癒す

隊長宅でお茶をご馳走になり、あまり長居をしては迷惑になると思い、4時には帰路につきました。途中、温泉に入ろうと思い検索していると新菊島温泉を発見。4号線の帰り道の途中なので高速にはのらず向いました。やっぱりナビがあると便利です。

駐車場に止めるとここ本当にやっているの?という程の静けさ。何台かは車があるのでそのまま玄関に直行しましたが失礼ですがなんだかまるで廃墟の一歩手前の雰囲気があります。ロビーに入るとセンサーが働いてピンポーンとなり、しばらくして「あれ?何々さん?」と女将さんらしき人に聞かれましたが違いますよって…(汗)

それで日帰入浴料がなんと300円。なんて安いんだ。暗い館内の突き当たりの温泉に入ります。

【O】温泉入り口は狭いですがなんだか向こう側というものがあります。まず体を洗い流そうと思いましたが、え?シャワーが使えない?しかも石鹸しかないし。しょうがないので簡単に体を洗って湯で流しました。安い原因はここか?

それでその湯なんですがなんだかものすごいニュルニュルします。床は油断すると簡単に滑ってしまいます。今まで味わったことのない感覚です。そんな湯がドバドバと排出口から出ています。なんだかすごいぞこの温泉。

【C】その向こう側に行ってみると開放感たっぷりの素晴らしい大浴場が見えてきます。へぇ〜すごいなと感心していると近くでおばさんの声が…。なんとこっちは混浴になっていました。びっくりしたー。

PM7:45、贅沢にオール高速で帰宅

超ヌルヌル温泉の新菊島温泉を後にして矢吹ICで高速にのって帰宅します。非常に道は空いています。途中雨と雷がひどく怖い思いをしましたが、一旦鹿沼ICで下りました。これは100km圏内通勤割引を使うため。ナビの距離計を一生懸命暗算して決めましたが合っていたでしょうか。決済書が楽しみです。そしてすぐにUターンして埼玉まで一気に走ります。既に割引を使ってしまったのでもう特典はありませんが明日が仕事ということで時間を大切にしました。

帰宅後お土産を渡し、夕食を摂ってもうバタンキューです。福島は遠いようで近かったですが歳が歳だけにやはりもう1泊したかったですね。次はあぶくま洞でしょうか?隊長よろしくお願いします。

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